営業に向いている人の特徴や共通点とは?営業職として成功するためのポイントも解説
営業職は企業の利益のために商談による契約や売上向上を担う職種です。会社の第一印象に当たるとも言える立場の営業職は、向いている人と向いていない人がはっきりと別れる職種とも言えるかもしれません。
「自分は本当に営業に向いているのか」とお悩みの方のために、本記事では、営業職に向いている人・向いていない人の特徴や性格、共通点や傾向について解説します。営業職として成功するためのポイントも紹介していますので、ぜひこの記事を目次のように活用し、参考にしてください。
営業職に向いている人の特徴や性格
生まれ持った性格や特徴から、営業職の業務を効率よくこなせる人もいます。営業職に向いている人の特徴や性格的な傾向を、順に挙げていきます。
コミュニケーション能力が高い
コミュニケーション能力が高い人や人に対して明るい印象を与えられる人は、顧客と信頼関係を構築しやすく営業職に向いています。具体的には、以下のような特徴や性格の人です。
・人と話すのが好き
・人当たりが良い
・傾聴力がある
・初対面の人やどんな人ともすぐに打ち解けられる
・周囲への気配りができる
・相手の立場でものを考えられる
・明るくて爽やかなど第一印象が良い
・表情が豊か
・巧みな話術を持つ
第一印象が良く顧客も安心して接することができ、初対面でも警戒されにくいと言えます。顧客の懐に入ることが得意であれば、会話を通じて顧客の課題やニーズも把握しやすく、成約につなげたり顧客との継続的な関係を維持しやすかったりします。
行動力がある
営業職として成果を上げるためには、顧客のニーズや課題に直結する市場の状況や顧客企業の経営状況などの情報を自ら収集し、商談へ活かすことが必要です。そのためただ情報を収集するだけでなく、すぐにアポを取るといった行動力も求められます。
普段から情報を収集するだけでなくきちんと行動に移すことを意識して動ける人、計画倒れが少ない人や、フットワークが軽い人は、営業職に向いているでしょう。
事前準備を大切にする
ただ商談の機会を闇雲に持つだけではなかなか成約にはつなげられません。リサーチによる取引相手の立ち位置の把握や、担当者へあらかじめ資料を配っておくなどの根回しをしておくことで、商談を有利に進めやすくなります。取引の上で「聞いていない話が出てきた」といったトラブルを未然に防ぐ上でも準備は必要です。
何かを行うときには、事前準備を欠かさない人は営業職にも向いています。
体力がある
営業職は、基本的に歩き回ることが多いです。特に既存顧客へのルート営業をはじめ、1日に複数の取引先を歩いて渡ることも珍しくありません。トラブルが発生したときにはただちに対応が求められるため、解決までに長時間勤務となることもあります。
以下のように体力に自信がある人なら、営業職の仕事もこなせるでしょう。
・体が丈夫
・体調面での自己管理ができる
・歩き回るのが苦ではない
メンタルが強い
営業職は基本的に断られることも多い職種です。また、自社から売上目標などのノルマを課されることがあります。以下のように、メンタル面での強さを持っている人なら、精神的な負担を感じずに業務を進められます。
・失敗してもすぐに切り替えができる
・プレッシャーがあってもストレスにならない
・前向きに考えられる
・粘り強くて、コツコツ努力ができる
柔軟性がある
顧客の状況やニーズ、市場のトレンドなど営業活動を取り巻く環境や要素は刻一刻と変化します。営業職が成果を出すには、変化に対して柔軟に、適切なアプローチが必要です。以下のような柔軟性がある人は営業職に向いています。
・変化に強い
・自分のやり方や考えを周囲に合わせて変えられる
・臨機応変な対応ができる
スケジュールやタスク管理能力がある
営業職は日々限られた時間の中で営業活動を進めます。指示を待つのではなく、自らが考えて動く行動力とともに、複数の顧客との商談や業務をこなせる、スケジュールやタスク管理能力が必要です。
以下のような人なら、営業活動を効率的に進められるのはもちろん、事務作業などの営業活動以外の幅広い業務もこなせます。
・時間を有効活用、効率的に使える
・複数やることがあっても効率的に進められる
・優先順位をつけるのが上手い
・将来を見据えて予定を立てられる
・約束はしっかり守る、忘れない
向上心がある
営業職はお客様に断られても前向きに捉えられる力や、自社製品やサービスに関する知識も求められます。失敗から学んだり、知らないことを積極的に勉強したり、より高い売上を目指したりできる、向上心のある人は営業職向きです。意欲的に仕事に取り組めるため、売上や成果を伸ばし続けられるでしょう。
PDCAを回す習慣がついている
成功、失敗いずれでも商談の結果からの振り返りと、次にどう活かすかの改善ができる人は、営業職で成果を出し続けられるでしょう。先輩や同僚といった他人からのフィードバックを素直に受け入れられる人や、振り返りや改善をする習慣が身に付いている人は、営業職に向いています。
記憶力が良い
記憶力が高いことも、営業職にとって有利な性質です。自社の製品やサービスに関する知識を詳しく正確に提示できるほか、顧客一人ひとりの顔をすぐに覚えることは、信頼関係を作る上で大きなメリットと言えます。
営業職に向いていない人の特徴や性格

営業に向いている人がいる一方、性格や気質面で営業に向いていないという人もいます。営業に向いていない人の特徴や性格の傾向を順に解説します。
人と話したり、接したりするのが苦手
営業職は、顧客や社内の人とコミュニケーションありきの仕事です。以下のように、人との対話や接触が苦手という人は、商材の魅力を相手に伝えることができず、成約につなげられません。
・人と話すに苦痛を感じる
・初対面の人と打ち解けるのがあまり得意ではない
・人と話すときにいつも緊張する
・分かりやすく説明できないなど、話そのものが苦手
・話し方に感情や抑揚がない
行動まで時間がかかる、もしくは行動しない
営業は行動力が求められます。以下のような人は、スピーディな営業活動ができないため、成約のタイミングも逃しがちです。
・面倒くさがり
・出不精で行動そのものを起こさない
・計画やアイディアはあるけど実行しない
・実行までに時間がかかる
・計画倒れが多い
うっかりミスや不注意が多い
ミスが多いと取引相手や社内の人間の信頼を損ねる恐れがあります。以下のようなうっかりミスや不注意が多い場合、営業職には向いていない可能性が高いです。
・忘れ物やスケジュール忘れが多い
・勘違いやうっかりミスが多い
・同じミスを何度も繰り返す
さらにミスや不注意をしてしまっても、すぐに謝れない、信頼回復のための行動ができない人も営業職には向いていません。
体が弱い
すぐに体調不良になったり、体が丈夫ではなかったりする人は日々の営業活動に体調面で支障が出る恐れがあります。せっかく取れた商談も体調不良でリスケとなってしまったり、1日にこなせる商談の数が限定されたりといったデメリットもあります。
メンタルが弱い
営業職は、顧客から断られることも珍しくありません。以下のようにメンタルが弱い人には向いていません。
・打たれ弱い
・プレッシャーに弱い
・失敗するとすぐに落ち込む
・失敗するとしばらく切り替えができない
・失敗が怖いので挑戦をしない
・傷つきやすい
メンタルが弱い人は顧客に断られることで気落ちしてしまい、話し方や態度に自信がなくなります。その結果、さらに成果から遠のく悪循環にも陥りやすいです。
清潔感がない
特に新規顧客との商談時、第一印象も重要となります。身だしなみが整っていない、服装や髪型が場と合っていないなど、見た目に問題があると成約にはつながりません。
振り返りをしない
振り返りができない、しない人は改善点や悪かったところがわからず、次に活かせません。成果が出せなくても改善ができない、PDCAを回せない人は、営業としてもなかなか成果を出すのは難しいでしょう。
自分本位の考え方しかできない
相手の立場に立っての考え方ができない、自分や自社の利益やメリットでしか考えられない人は、相手のニーズを充足するための提案ができないので成約につながりにくいです。
プライドが高い
プライドが高い人は、失敗しても相手のせいにするため改善ができません。先輩や上司のフィードバックなどを素直に受け入れられないため、自分自身も成長できず営業職には向いていないと言えます。
営業職を目指す人の就職先候補となる職種と特徴

営業職は多くの職業があり、それぞれでも人によって向き、不向きがあります。各営業職の特徴と向いている人について解説します。
新規営業の特徴と向いている人
新規営業とは、まだ接点や契約のない新規の個人や法人を開拓し、契約を得るための営業活動のことです。以下のような手法で営業を行います。
・電話営業(テレアポ)
・飛び込み営業
・メール営業
・セミナーや展示会で接点を持つ
ゼロから顧客との関係を構築するため、顧客に話を聞いてもらえるコミュニケーション力や提案力が求められます。成果が出るまで時間がかかり、顧客に断られる機会も多いため、粘り強い人や忍耐強い人、切り替えができる人も向いていると言えます。
既存営業の特徴と向いている人
既存営業とは、すでに取引を行っている顧客へ行う営業活動のことです。ルート営業とも呼ばれ、定期的に顧客のもとを訪れ以下の営業活動を行います。
・新商品やサービスの提案
・アップセルやクロスセルの提案
・製品やサービス購入後のフォロー
・課題やトラブル発生時のサポート
ある程度信頼関係ができている顧客へのフォローやサポートが中心となるため、丁寧なヒアリング力がある人や、周囲に気配りができる人が向いています。変化が少なく業務がマンネリ化しやすいため、日々の業務をそつなくこなしつつ、常に顧客の課題やニーズを考えられる人も向いているでしょう。
企画営業の特徴と向いている人
企画営業とは、顧客のニーズ充足や課題解決のための企画を提案する営業スタイルです。顧客の持つ悩みや課題、ニーズを正確に判断できる分析力がある人や、独自の提案ができるクリエイティブな思考ができる人が企画営業に向いています。
コンサルティング営業の特徴と向いている人
コンサルティング営業とは、専門的な知識やスキルを活用して、顧客の課題解決のための提案を行う営業スタイルです。顧客の潜在的な課題を見抜ける洞察力のある人や、説得力のある説明ができる人、つねに専門知識を得るための向上心がある人が向いています。
ソリューション営業の特徴と向いている人
ソリューション営業とは、顧客の課題解決となる製品やサービスを提案する営業スタイルです。顧客と信頼関係を築きながら問題解決に導く提案と、なぜ該当するサービスをすすめたかの理由を正確に伝える必要があるため、コミュニケーション能力や分析力、洞察力の高い人が向いています。
営業職として必要な能力やスキル

営業職に向いている人の特徴や性格から見る、営業職として成功するために必要な具体的な能力やスキルを順に解説します。
高いコミュニケーション能力
営業職として顧客と信頼関係を築いたり、顧客の課題解決のための提案をしたりする上でコミュニケーション能力は必須です。顧客の理解を得られる対話ができる力や受け答えができる力のほか、顧客の話をヒアリングして潜在的な悩みやニーズを把握できる傾聴力も求められます。
モチベーションを保ち続ける力
営業職にはノルマや目標に向けてコツコツ努力できる姿勢や、何度商談や契約を断られてもあきらめない忍耐強さが求められるため、高くモチベーションを維持できる力が必要です。モチベーションは新製品や変化する市場の状況をつねに理解して、情報を収集し続けるうえでも求められます。
適切な顧客管理能力
幅広い顧客と信頼関係を長期間継続するために、顧客管理能力が必要です。顧客の情報管理や契約までの確度を顧客ごとに管理し、適切な提案やフォローを行うことで成約につながります。獲得した新規顧客はもちろん、アップセルやクロスセルによる顧客単価向上のために、既存顧客の管理も求められます。
論理的思考力
商談という限られた時間内で顧客のニーズや課題を発掘するためには、感情や直感ではなく論理的に物事を整理して考える論理的思考力(ロジカルシンキング)が必要です。
問題解決能力
顧客の持っている課題を解決できる提案ができるのはもちろん、営業現場で発生した課題やトラブルを柔軟に解決できる力として、問題解決能力が求められます。スピーディに課題を解決することで顧客満足度も上がり、さらなる顧客との信頼関係構築にもつながるでしょう。
交渉力
顧客のニーズだけでなく、自社側の要望や希望も取り入れた契約につなげるために交渉力が必要です。顧客の希望だけを聞いてクロージングをしてしまうと、自社の利益度外視になってしまう恐れがあります。顧客の希望と自社の利益を考えて、折衷できる力が求められます。
営業職に向いていない人のおすすめの改善策やトレーニング方法

営業職に向いていない、資質がない、という人もトレーニングなどで改善できる可能性があります。具体的な改善方法やトレーニング方法を順に紹介します。
身だしなみを整える
まずは見た目の印象を良くするために、以下のように身だしなみを整えましょう。
・髪型をふさわしいものに
・爪は切って清潔に
・服装(スーツやワイシャツ、シワがないか、ポケットにものを入れすぎていないか)をチェック
・靴に汚れや破れはないか
自分で鏡で見るほか、先輩や同僚などの第三者から客観的に見てもらうのもおすすめです。身だしなみを整えることは、営業活動はもちろん、採用面接に無事通過する上でも重要と言えます。
発声練習をする
商談中に自信を持って発言ができるように、以下を踏まえて発声練習を行いましょう。
・聞き取りやすい声
・抑揚をつける
・滑舌に気をつける
・シーンやテーマに合わせた音程や声のトーンとなるようにする
実際に発声しているところを動画で撮影したり、録音したりして自分で見返します。商談時の話の内容、表情、声のトーンを客観的に確認するのも有効です。
トークスクリプトを作成する
トークスクリプトとは、商談時に話す内容や流れをまとめた台本のことです。事前にトークスクリプトを作成しておくことで、商談時に何を話していいかわからない、ということがなくなりスムーズに話を進められるようになります。コミュニケーションが苦手な人や、営業トークがうまくいかない人にもおすすめの方法です。
また、作成したトークスクリプトの中から販売率や商談の成功率が高い部分をピックアップし部内で共有すれば、企業としても営業力の標準化につなげられるメリットもあります。
ロールプレイングを実施する
ロールプレイング(ロープレ)とは、実際に起きるある場面や状況を想定し、配役を設定した複数人が役通りに演じて疑似体験を行う手法のことです。商談や営業活動でのさまざまなシーンでのロールプレイングを実施することで、商談の経験があまりない場合でも本番に備えることができます。
ロールプレイングは定期的に実施し、先輩や上司からフィードバックをもらい、取り入れることで営業としてのスキルアップにもつながるでしょう。
多くの商談の場を持つようにする
トークスクリプトの作成やロールプレイングなどのトレーニングを行ったあとは、実際の商談の機会をたくさん持つようにしましょう。場数をこなして慣れることで自分に自信がついていくのはもちろん、商談ごとの改善点をしっかり振り返ることで、次の商談に活かすこともできます。
営業職として成功するためのポイント

営業職に必要となるスキルや能力を身に付けたあと、長く営業職として活躍するために抑えておきたいポイントを解説します。
自己分析を行って強みを発見する
自己分析を行うと、自分の性格、性質、持っている能力やスキルを客観的に評価できるようになります。今まで気が付かなかった自分の強みの発見にもつながるかもしれません。自己分析で得た自分の強みを営業活動に活かすことで、利益や成約率のアップが期待できます。
研修やトレーニングを受ける
営業に必要なスキルや能力、資格の取得、営業活動で活かせる知識の向上のために研修やトレーニングを受けることもおすすめです。特に営業の手法はIT技術の進歩などを受けて新しいものも誕生しています。営業活動に手詰まりを感じたときにも、研修やトレーニングによって新しいノウハウややり方を習得し、導入するのも良いでしょう。
異なる職種や業種への転職を検討する
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営業職に向いている人の持つ資質やスキルを磨いて就職活動を行おう
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この記事の監修者
荒川 翔貴
学生時代に100名規模の営業団体を設立後、大手メーカーで新人賞、売上4,000%増を達成。その後人材業界に転身し、ベンチャー企業にて求職者・企業双方を支援。プレイヤーとして社内売上ギネスを塗り替えながら、3年で事業部長に昇進し組織マネジメントも経験する。
現在は株式会社9Eのキャリアアドバイザーチームリーダーとして、入社半年で再び社内ギネスを更新するなど、常に成果を追求し続けている。(▶︎詳しく見る)

