営業役職一覧|各役職の役割を一般職から管理職まで徹底解説

営業職にはさまざまな役職や肩書が存在します。会社の規模や業界、営業スタイルによっても異なりますが、営業の役職は職場における責任や役割を示す大切な指標です。本記事では営業に関する役職名を一覧形式で紹介するとともに、管理職の仕事内容や必要なスキルを詳しく解説していきます。
 
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企業における役職の基本構造とは

企業における役職は、従業員の責任や権限、組織内の立場を明確にするために存在します。営業部門においても、担当者から管理職まで段階的に役職が設けられ、それぞれが異なる役割を担います。これにより、業務分担が明確になり、組織を効率的に運営ができるのです。最初に、企業における役職についてみていきましょう。

役職がある理由

役職がある最大の理由は、組織内の責任と指揮命令系統を明確にすることです。営業職では、例えば現場で顧客対応を行う担当者、チームをまとめる係長、戦略を立てる課長など、各役職に応じた役割があります。役職があることで、誰が何をすべきかが明確になり、業務の混乱を防止できます。さらに、役職は従業員が目指すべき目標としてモチベーション向上にもつながります。

会社組織における肩書

会社組織では、役職と肩書は密接に関連しています。肩書とは、その人の立場や責任を示す表向きの名称です。例えば営業職であれば「営業担当」「アカウントマネージャー」「営業部長」など、肩書によって相手に与える印象や商談時の信頼性が異なります。なお、役職の種類や名称は企業が独自に設定できるため、企業文化や業界によっても肩書の表現は多様であり、組織の方針を反映する側面も持ちます。

営業の役職名一覧

営業職には、会社の規模や業界を問わず共通して使われる役職名が存在します。営業部門では、「営業担当」から始まり、「主任」「係長」「課長」「部長」「本部長」といった階層構造が一般的です。以下では、それぞれの役職が果たす具体的な役割と期待される能力について解説します。

 

【営業職の役職名一覧】

役職名 英語表記 カタカナ表記
営業担当 Sales Associate セールスアソシエイト
主任 Assistant Manager アシスタントマネージャー
係長 Senior Staff シニアスタッフ
課長 Sales Manager セールスマネージャー
部長 Sales Director セールスディレクター
本部長、最高営業責任者 Chairman

Chief Sales Officer

チェアマン

チーフ・セールス・オフィサー

営業担当(スタッフクラス)

営業担当は、営業部門の最前線で顧客対応を行う基本ポジションです。新卒社員や中途採用で初めて営業職に就く人が配属されることが多く、訪問営業やアポイント取得、商品説明、契約締結などの実務を担います。

主任

主任は、一定の実績と経験を積んだ人材が就任する、営業担当よりも一段上の役職です。まだ管理職ではないものの、チームの中核として若手社員の指導やサポートを行うこともあります。複雑な商談や新規大型案件の開拓など、責任ある営業活動が求められます。

係長

係長は、チームのリーダーとしての役割を担う初期の管理職的ポジションです。自ら営業活動を行いつつ、チームメンバーの進捗管理や育成にも携わる「プレイングマネージャー」としての側面が強いです。業績管理や社内調整、上司への報告業務も増えるため、営業スキルだけでなくマネジメント能力も求められるようになります。企業によっては係長と主任が同一の場合もあります。

課長

課長は、営業部門における正式な管理職であり、1つの課(チーム)の管理する役割を担います。具体的には課の営業目標達成に向けて戦略を立案し、部下に対して明確な指示を与えるとともに、進捗管理や評価面談なども担当します。また、上層部への報告を行う役割もあり、組織内外の調整力が必要です。リーダーシップと成果管理の両方が問われるポジションです。

部長

営業部長は、複数の課を統括し、部全体の目標達成を指揮する上級管理職です。売上や利益の達成責任に加えて、人材配置、予算管理、取引先との交渉など、業務の幅が広がります。経営層との連携も強くなり、会社全体の戦略と営業現場をつなぐ役割を果たします。部長になると、現場を熟知したうえで、大局的な視点で意思決定を行う能力が必要です。

本部長・CSO(最高営業責任者)

営業本部長やCSO(Chief Sales Officer)は、営業部門全体の最上位に位置する役職です。全社の売上責任を担い、営業戦略の立案から実行までを統括します。経営陣とともに事業方針を決定し、市場動向や顧客ニーズに基づく長期的な計画を策定するのが主な役割です。グローバル展開する企業では、海外営業部門の統括も行うことがあります。

営業部門の専門職

営業職には、業界や商材によって高度な専門知識が求められる「専門職型の営業」が存在します。ここでは、代表的な4つの専門職営業を紹介します。

医療営業(MR)

MR(Medical Representative)は、製薬会社の営業職で、医師や薬剤師に対して自社の医薬品を紹介し、適切な使用方法や効果を説明します。専門的な医療知識が必要であり、継続的な勉強と資格取得が欠かせません。医師との信頼関係構築が重要で、単なる営業というよりも「医療情報提供者」としての役割が強いです。

技術営業(セールスエンジニア)

技術営業は、自社製品やサービスの技術的側面を理解し、それを顧客に分かりやすく提案・説明する役職です。特にITや製造業など技術商材を扱う業界で重宝されます。営業とエンジニアリングの中間に位置し、技術チームと連携して課題解決型の営業を実現します。顧客の課題を技術で解決する提案力が求められる点が特徴です。

金融営業

金融営業は、銀行・証券・保険などの金融商品を扱う営業職で、顧客の資産形成や経営支援を目的に提案活動を行います。法人向けでは資金調達や融資相談、個人向けでは保険や投資信託の提案が中心です。金融知識に加え、法規制や税制などの理解も必要で、信頼性と長期的な顧客対応力が求められます。営業成績とコンプライアンス遵守の両立が重視される職種です。

不動産営業

不動産営業は、土地や建物などの不動産を取引対象とする営業職で、物件の紹介・契約・引き渡しまでを一貫して担当します。高額取引が多く、特に法的知識や交渉力、信頼性が重視されます。住宅販売、賃貸仲介、法人向け投資物件提案など幅広い業務があり、宅地建物取引士の資格保有者が優遇されるケースも多いです。成果主義が強く、企業によってはインセンティブ制度が導入されている場合もあります。

営業部門の管理職

営業部門の管理職は、チームや部門を統括しながら、売上目標の達成やメンバーの育成など多岐にわたる業務を担う存在です。営業部門の管理職の主な仕事内容を見てみましょう。

営業部門の管理職の仕事内容

営業部門の管理職は、部下の営業活動をサポート・指導しながら、部門の売上や利益目標を達成するための計画策定と実行を行います。具体的には、チームメンバーに対する進捗管理や商談フォロー、評価やフィードバック、採用や育成などの人事関連業務まで多岐にわたります。また、他部門や経営層との連携を通じて、組織全体の営業戦略の調整役を担います。

営業部門の管理職に求められるスキル

営業管理職は単に売上を管理するだけではなく、組織の目標達成や部下の成長を実現するために多様なスキルを求められます。ここでは、営業マネージャーや部長といったポジションにおいて、特に重要とされる5つのスキルを紹介します。

営業戦略の立案、企画力

管理職には、チームの方向性を定めるための戦略立案力が欠かせません。市場動向や顧客ニーズを把握し、自社の営業リソースを最大限に活用する企画力が求められます。またキャンペーン施策や営業プロセスの改善提案なども含まれ、論理的思考と分析力が問われます。現場感覚と経営視点の両方を活かして、実効性のある営業方針を打ち出せることが理想です。

コミュニケーション能力

管理職はチーム内外との円滑な意思疎通が求められます。部下との信頼関係を築くための傾聴力や、上司・他部署への報告・連絡・相談、取引先との交渉力などのコミュニケーションが必要です。誤解やミスを防ぐだけでなく、モチベーション向上やチームの一体感の生み出すことにも大きく貢献します。

リーダーシップ

営業管理職には、目標に向けてチームをけん引するリーダーシップが必須です。明確なビジョンを示し、方向性を定めるだけでなく、メンバーのモチベーションを高め、主体的な行動を促す力が求められます。時には困難な判断を下す場面もあるため、公平性や決断力、責任感も重要な要素です。

問題解決能力

営業現場では、顧客対応、成績不振、人材不足など、日々さまざまな課題が発生します。管理職には、こうした課題に対して冷静に原因を特定し、迅速かつ的確な対応策を講じる能力が求められます。状況を多角的に捉える分析力と、関係者を巻き込んで解決に導く行動力が必要です。

コーチング、メンバー育成

チームの力を最大化するには、メンバーの育成が不可欠です。管理職は単に指示を出すのではなく、部下一人ひとりの課題を把握し、成長を支援するコーチング力が求められます。定期的な面談やフィードバック、スキルアップ研修などを実施し、育成を通じて自律的な人材を育てる仕組みづくりを構築できるとよいでしょう。

営業職の役職に関するよくある質問

営業職への転職やキャリアアップを目指す際、役職に関してさまざまな疑問を抱く方も多いでしょう。ここでは、よく寄せられる質問を3つ取り上げ、それぞれわかりやすく解説します。

Q1. 未経験でも営業職に就ける?

はい。営業職は他職種と比べても未経験から挑戦しやすい職種です。多くの企業では、入社後に商品知識や営業マナーを学べる研修制度を設けており、基礎から実践力を身につけることが可能です。最初は「営業担当」として配属され、現場での経験を積みながら徐々にキャリアアップしていくのが一般的な流れです。人柄や意欲が重視される傾向も強く、異業種からの転職者も多く活躍しています。

Q2. 最初から専門職の営業に就ける?

場合によっては可能ですが、一定の専門知識や業界経験が求められることが一般的です。例えば、医療業界でのMRやIT業界のセールスエンジニアなどは、商品理解や技術的な背景が必要です。未経験者がいきなり専門職に就くのは難しい場合が多いため、まずは一般的な営業職からスタートし、知識を深めながら専門領域にキャリアチェンジするとよいでしょう。資格取得や業界研究も大きな武器になります。

Q3. 営業職で役職につくのに必要なスキルは?

営業職で役職に就くためには、売上などの成果だけでなく、複数のビジネススキルが求められます。顧客対応のスキルに加え、チームをまとめるリーダーシップ、部下を育てるコーチング能力、数値に基づいた戦略的思考などが必要です。また、上司や他部門との連携力も重要な評価対象となります。役職に就くには「個人の成果」だけでなく、「組織への貢献」が求められることを意識しましょう。

営業の役職とキャリアの全体像

営業職の役職は、企業組織における責任範囲や期待される役割を示す重要な指標です。一般職から専門職、そして管理職に至るまで、各役職ごとに求められるスキルや業務内容は異なります。また、役職はキャリアパスや昇進制度の基盤でもあり、将来の方向性を定めるうえで欠かせません。営業職への転職やキャリアアップを考える際は、役職の意味や特徴を理解し、自分の目指すポジションに合ったスキルを磨くことが成功への第一歩となるでしょう。

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この記事の監修者

荒川 翔貴

学生時代に100名規模の営業団体を設立後、大手メーカーで新人賞、売上4,000%増を達成。その後人材業界に転身し、ベンチャー企業にて求職者・企業双方を支援。プレイヤーとして社内売上ギネスを塗り替えながら、3年で事業部長に昇進し組織マネジメントも経験する。

 

現在は株式会社9Eのキャリアアドバイザーチームリーダーとして、入社半年で再び社内ギネスを更新するなど、常に成果を追求し続けている。▶︎詳しく見る

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