営業に人見知りは向いていない?克服方法や内向型を強みに変えるポイントを解説

営業職は人とのコミュニケーションが中心となる仕事だけに、人見知りには向いていないと考えている方は多いでしょう。しかし、内向型の特性は決して営業の障壁ではなく、むしろ独自の強みとして活かすこともできます。

本記事では、人見知りの特徴や人見知りを克服するための具体的なアプローチ、内向型の性格を営業の武器に変える方法を解説します。本記事を参考に、あなたらしい独自の営業スタイルを見つけてみましょう。

 
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営業と人見知りの関係性

営業という職種において、人見知りの性格は弱点になると考えられがちです。顧客と関係を構築する機会が日常的に発生する業務の性質上、人見知りの傾向がある方にとっては困難な環境だと感じられるかもしれません。

しかし、必ずしも人見知りが営業の弱点になるとは限りません。まずは人見知りの定義や特徴、営業における人見知りの影響を見ていきましょう。

人見知りの定義と特徴

人見知りとは、慣れていない相手に対して緊張や不安を感じ、円滑なコミュニケーションをとることが難しくなる傾向を指します。この特性は初対面に限らず、何度か顔を合わせていても関係性が十分に築けていない場合や立場が上の相手と接する場面でも現れることがあります。

例えば、相手の反応や評価を過度に気にしてしまい、思ったことを発言せずに自分のなかに留めたり、そもそもコミュニケーションをとることを避けたりする行動に現れます。コミュニケーションは取れていても、ストレスをため込んでいるケースも多いでしょう。

営業における人見知りの影響

営業活動において、人見知りが障壁となるシーンもあります。顧客との商談で緊張のあまり会話が弾まなければ、信頼構築の機会を失う可能性があります。また、困難な状況に直面した際、上司や同僚に相談することをためらったり、案件のサポートを依頼しにくかったりすれば、問題を一人で抱え込むことになります。

こうした状況が続くと、商談の進行に支障をきたし、営業成果に伸び悩むケースも少なくありません。しかし、人見知りという特性が営業において必ずしもデメリットになるかというとそうではありません。

営業に人見知りが活きるポイント

人見知りの特性は、営業活動にプラスとなる要素もあります。では、具体的にどのような要素が営業活動に活きるのかを解説します。

傾聴力の高さ

人見知りの方は、自分から積極的に話すことに苦手意識を持っている反面、相手の話に耳を傾ける姿勢が自然と身についていることが多いです。営業の場面では、一方的に商品説明を続けるよりも、顧客が抱えている課題やニーズをしっかりと聞き取ることの方が信頼関係の構築につながります。

相手の言葉を遮らず、じっくりと話を聞く姿勢は、顧客に「この営業担当は自分のことを理解しようとしてくれている」という安心感を与えます。こうした傾聴の姿勢が、結果的に顧客との深い信頼関係を生み、営業成果の向上につながるのです。

入念な準備と計画性の高さ

慣れない相手とのコミュニケーションに不安を感じるからこそ、人見知りの方は商談前の準備を入念に行う傾向があります。顧客の業界動向や企業情報を事前に調べ、話す内容や順番、想定される質問への回答などを用意しておくことで、商談の場で慌てることなく対応できます。

また、曖昧な返答を避け、確実な情報を提供しようとする姿勢は、顧客から見て信頼できる営業担当という印象を与えます。また、準備や確認に時間をかけることで得られる知識が着実に身についていきます。経験を重ねるほど、「この人に聞けば何でもわかる」という信頼の獲得につながるでしょう。

一対一、長期的な関係性構築での強み

人見知りの傾向を持つ方でも、現れ方は人によって異なります。大勢の場や初対面では緊張するものの、一対一の対話であれば落ち着いて話せる方もいれば、時間をかけて関係性を築くことで自然なコミュニケーションが取れるようになる方もいます。

営業スタイルには、コミュニケーションツールを使って非対面で顧客にアプローチする方法もあれば、少数の顧客と長期的な関係を築く方法もあります。自分の特性に合ったスタイルを見極め、それに適した営業手法を選択することで、人見知りという特性を強みに変えることもできるでしょう。

営業で人見知りを克服する方法

人見知りは営業において長所・短所それぞれあります。長所を活かし、短所を克服することができれば、営業成果の向上につながるでしょう。ここでは、人見知りの短所を克服する具体的な方法をご紹介します。

事前準備とシミュレーションを行う

商談前の入念な準備は、人見知りの方にとって心理的な安心材料となります。顧客から投げかけられそうな話題や質問をリストアップし、それぞれに対する回答を事前に用意しておくことで、本番での焦りを大幅に減らすことができます。

また、同僚や上司を相手にロールプレイングを実施することも効果的です。実際の商談を想定した練習を重ねることで、会話の流れや言葉の選び方に慣れていきます。商談で使用する資料やデモ用のツールを事前に整えておけば、当日の進行がスムーズになり、余裕を持って顧客と向き合えるようになるでしょう。

小さな成功体験を積み重ねる

人見知りを克服するプロセスでは、いきなり大きな目標に挑むよりも、達成可能な小さな目標を一つひとつクリアしていくことが大切です。例えば、最初から「初対面の顧客が興味を持つ話題を振り、場を盛り上げる」という目標を設定しても、人見知りの方からすればハードルが高いと感じ、かえって行動しにくくなってしまいます。

まずは、「天気の話題を自分から振ってみる」や「商談のなかで3つ質問をする」というような、自分ができそうだと感じる具体的な目標を設定して実践しましょう。こうした小さな目標をクリアすることで、自分の成長や自信につながります。また、実践を繰り返すことで、自分のなかにコミュニケーションの成功・失敗事例がたまっていきます。成功・失敗事例を振り返って分析することで、成功につながりやすい自分なりの会話のペースや話題の振り方が見えてくるでしょう。

人見知りを個性として捉える

「人見知りだから営業には向いていない」という考え方にとらわれてしまうと、自分自身の可能性を狭め、よりネガティブな結果につながりかねません。実際に、営業で成功している人のすべてが外向的で社交的なわけではありません。むしろ、内向的な性格を持ちながらも、傾聴力や丁寧な準備といった強みを活かして成果を上げている営業担当者は数多く存在します。

外向型の営業マンと自分を比較して落ち込むのではなく、内向型で結果を出している人の事例を参考にすることで、自分に合った営業スタイルを見つけるヒントが得られます。人見知りという特性は、欠点ではなく、一つの個性としてとらえましょう。その個性を理解し、活かす方法を模索することが、営業担当者としての成長につながります。

人見知りでもトップの営業になった成功事例

人見知りでありながらも、人見知りの特性を活かしてトップの営業となった事例をご紹介します。

その方は、幼少期から無口で、誰かと一緒にコミュニケーションをとるよりも、一人でもくもくと作業しているほうが好きだったそうです。成長して大人になっても元の気質は変わらずでしたが、就活では営業職の求人が多く、選ばざるをえなかったこと、営業になれば多少はコミュニケーションスキルが上がるかもしれないと考えたことから営業の道へ。

しかし、アドリブがきかず、顧客と雑談ができないことで営業成績はふるわない状況でした。転機になったのは、転職してリーダーに営業の見本を見せてもらったことです。これまでの外向的な営業ではなく、落ち着いた静かな営業を見たことで、無理に自分を変えるのではなく、自分なりの営業方法を探せばいいということに気づいたそうです。結果として、自分なりの営業方法を確立し、転職してから10か月でトップの営業になっています。

成功パターンが一つしかないと思い込まず、自分なりの成功を見つければいいという意識が、人見知りからトップの営業になれたポイントと言えるでしょう。

人見知りのせいで営業が辛い・苦手と思った時の対処方法

いくら人見知りを個性として活かせると考えていても、時には疲れてしまう・辛いと思ってしまうことはあるでしょう。そういった場合は、無理に乗り切ろうとするのではなく、自分自身をケアすることが重要です。ここでは、営業がしんどくなった時の対処方法をご紹介します。

自分なりのストレス管理方法を見つける

営業を続けるなかで、ストレスがたまってきた時のサインを把握することから始めましょう。例えば、肩こりや頭痛がする、食欲が急激に湧く・減る、などストレスのサインがないかを振り返ります。ストレスのサインがわかれば、大きな不調をまねく前に対処できます。

ストレスのサインと合わせて、自分に適した休息やリフレッシュ方法についても考えてみましょう。散歩や読書、音楽を聴くことで心が落ち着く人もいれば、軽い運動や入浴で気分転換できる人もいます。私生活で日常的にこうした方法を取り入れることで、ストレスが蓄積する前に解消できるでしょう。ただし、どうしてもしんどさが続く場合や、日常生活に支障が出ている場合は、無理をせず早めに専門家に相談することも重要です。

相談できる環境をつくる

人見知りの方は、困難な状況に直面しても、相談ができず一人で抱え込みがちです。しかし、一人で抱え込んでいくだけではいずれ限界がきます。上司や同僚、あるいは家族や友人など、一人でも構わないので、自分の悩みや気持ちを素直に話せる相手を見つけておくことが大切です。

相談相手は、必ずしも解決策を提示してくれる必要はありません。ただ話を聞いてもらうだけでも、心の整理がつき、前向きな気持ちを取り戻せることがあります。問題が大きくなる前に相談する習慣を持つことで、精神的な負担を減らすことができます。

1人になる時間をつくる

内向的な性格の方にとって、一人で過ごす時間は心のエネルギーを回復させる貴重な機会です。営業活動では人と関わる時間が長いため、一人になれる時間を確保することを意識すると良いでしょう。仕事が終わった後や休日に、誰とも会わずに静かに過ごす時間を持つだけでも、気持ちがリセットされます。

また、運動や瞑想、趣味の時間など、何かに熱中できる活動を取り入れることで、仕事のことを一時的に忘れ、心を休ませることができます。こうした時間を定期的に確保することで、また次の日から営業活動に向き合うエネルギーが湧いてきます。自分自身のペースを大切にしながら、無理なく働き続けるための工夫を見つけていくことが、長期的なキャリアの形成に重要です。

営業手法の選択で人見知りの精神負担を軽減できる

営業にはさまざまな手法があり、手法によって顧客や活動内容に違いがあります。人見知りでコミュニケーションに不安がある方は、営業手法を選ぶことでも精神的な負担を軽減できるでしょう。

ルート営業で長期的な関係性を構築

ルート営業は、すでに取引のある顧客を定期的に訪問し、長期的に関係を深めながら営業をおこなう手法です。新規開拓のように初対面のやり取りが続くわけではなく、顔なじみの顧客とのやり取りが中心となります。

初対面でのコミュニケーションが苦手という方にとって、長期的な関係性を構築する手法は心理的に取り組みやすい傾向があります。顧客との信頼が積み重なるにつれ、会話も自然に増え、提案の幅も広がっていきます。焦らず時間をかけて関係を築ける点が、ルート営業の大きな魅力です。

インサイドセールスで商談の緊張感を軽減

インサイドセールスとは、コミュニケーションツールを活用してオフィスから非対面で営業をおこなう手法です。慣れたオフィス環境で、身近な同僚に囲まれながら業務を進められるため、客先での緊張や対面特有のプレッシャーを感じにくいのが特徴です。

また、会社内であれば必要な資料をスムーズに探し出せる点、困った時にはすぐ周囲にヘルプを出せる点から、顧客から想定外の質問をされた場合の不安感も軽減できます。インサイドセールスではメールやチャットなど回答までに一定の時間をとれるケースも多いため、アドリブがきかないという方でも安心して取り組めるでしょう。

自分に合った営業スタイルで人見知りを克服しよう

人見知りという特性は、営業において弱みとなる部分がある一方で、強みにもなりえます。大切なのは、人見知りは営業に向いていない、営業をするなら外向的にならなければいけないと決めつけず、自分に合った営業方法を見つけ出すことです。

営業には、さまざまな商材や手法があります。自信を持って売り出せる商材、自分に合った営業手法を見つけられれば、人見知りの方であっても大きな営業成果をあげることができるでしょう。ただし、営業という仕事上、人とコミュニケーションをとることは避けられません。ストレスを感じたら早めにリフレッシュを図り、心と身体を壊さないようにしましょう。

ぜひ本記事を参考に、自分なりの営業スタイルを見つけ、営業としてのキャリアを築いてみましょう。

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この記事の監修者

荒川 翔貴

学生時代に100名規模の営業団体を設立後、大手メーカーで新人賞、売上4,000%増を達成。その後人材業界に転身し、ベンチャー企業にて求職者・企業双方を支援。プレイヤーとして社内売上ギネスを塗り替えながら、3年で事業部長に昇進し組織マネジメントも経験する。

 

現在は株式会社9Eのキャリアアドバイザーチームリーダーとして、入社半年で再び社内ギネスを更新するなど、常に成果を追求し続けている。▶︎詳しく見る

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