営業職のキャリアパスとは?将来性や選び方、転職時の注意点を解説

営業職としての業務経験を積むと様々なスキルが得られ、幅広いキャリアパスを描くこともできます。このまま営業のプロフェッショナルを目指すのはもちろん、別の職種も選択肢となります。本記事では、営業職としての将来を考えている方のために、営業職のキャリアパスの例と将来性、希望に合うキャリアパスの選び方、転職やキャリアパスを成功させるポイントを解説します。

この記事を目次のように活用し、次のステップを考える参考にしてください。

 
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営業職としてのキャリアパスを築く重要性を徹底解説

キャリアパスとは直訳すると「職歴の道筋」であり、希望する役職や立場を目指すまでに積むキャリアの過程や方向性を指す言葉です。

キャリアパスは必ずしも描く必要はありませんが、営業職としてキャリアパスを築くことで、日々の業務上や将来的にも大きなメリットが得られます。

日常業務での行動変革につながる

キャリアパスを明確にすると、現在の自分にとってキャリアパス実現のために必要なもの、足りないスキルが把握できます。日々の仕事の中で何を優先するかが明確になるため、日常業務上での行動変容につながるでしょう。惰性で仕事をしなくなることで、営業活動に対するモチベーションの向上にも有効です。

進捗状況の振り返りができる

キャリアパスを構築したあとは、定期的に振り返りを行いましょう。目標達成までに自分がどのポジションにいるのか、進捗状況がどの程度かを客観的に把握できます。自分に足りないものはもちろん、目標達成までの期間や時間などもある程度確認でき、特に転職や起業などを考える際の時期的な目安も分かるでしょう。

自分自身の市場価値の向上につながる

営業のプロフェッショナルとして現場に立ち続けたり、成果を上げてマネージャーへ昇進したりするキャリアパスはもちろん、他分野や他業種へのキャリアチェンジもキャリアパスとしては選択肢となります。転職を踏まえたキャリアパスを構築し、実現のための必要なスキルや能力を習得することで、自分の市場価値の向上にもつながるでしょう。

営業職の選択肢となる具体的なキャリアパスの例

営業職の選択肢となる、具体的なキャリアパスの例を順に紹介します。

営業のプロフェッショナル

営業職の第一線で営業マンとして活躍し続ける道です。多くの売上を上げるトップセールスマンとして、企業の利益に貢献し続けます。スーパープレイヤーとも呼ばれています。営業部門での全体目標はもちろん、自らも目標を設定し達成のために努力し続けることが求められます。

営業管理職

営業管理職は、プレイヤーとして実績を積み評価を得ると進める一般的なルートです。マネジメントとも呼ばれ、営業部門のメンバーの状況や目標達成までのプロセスといったチーム全体の管理や、メンバーの育成や教育を担う道です。自分がプレイヤーとして売るのではなく、リーダーとしてプレイヤーであるメンバーに売らせる立場となります。

他部署への異動

総務、人事、企画や商品管理など、自社の中で別の部署へ異動し活躍するケースもあります。コミュニケーションスキルやタスク管理能力といった、営業職で培ったスキルはほかの分野にも応用がきくものが多いです。そのため、自分の持つ強みや能力を別部署で発揮するルートも選択できます。

営業職として他業界へ転職

製造業からIT企業といったように、営業職として他業界へ転職することも可能です。営業職としての実績があれば即戦力として活躍できるものの、成約に結びつけるには業界ならではの専門的な知識も求められます。スムーズに仕事ができるように、転職先の候補となる業界の知識や特徴、市場状況、業務内容はしっかり把握しておくことが重要です。

他業界の他職種へ転職

営業職からサービス業、エンジニアなど、異なる職種へ転職する方法です。自社内での他部署への異動と同じく、営業職で身につけられる多くのスキルは、他の仕事や業務にも転用できるものが多くなっています。スキルや能力を活かし、自分の適性を踏まえた上で他職種への挑戦も選択肢となるでしょう。

独立・起業

営業職の個人事業主(フリーランス)として活躍したり、法人として会社を立ち上げるキャリアも考えられます。自分自身が営業マンとして企業と直接取り引きを行うのはもちろん、人手不足に悩む企業の営業代行や、営業コンサルティングを事業とすることも可能です。

今後の営業職の将来性とキャリアパスの可能性

近年様々な外的影響から市場や社会情勢は目まぐるしいスピードで大きく変化しています。ただし営業職の根本であるモノやサービスを売って企業の利益に貢献する役割は、今後も多くの業種で求められ、将来性は高いといえるでしょう。営業職を取り巻く状況から見る、今後の営業職のキャリアパスについて解説します。

専門性を持つ営業職への細分化

従来の営業職といえば、顧客のもとへ自らが向かい対面で商談を行うフィールドセールスを指すことがほとんどでした。近年IT技術の進歩やコロナ渦の影響により、メールやチャットなど非対面の手法で営業活動を行うインサイドセールス、SaaSなど売り切り型ではなく継続型の商材が増えた影響により、顧客の成功体験をサポートし契約継続につなげるカスタマーサクセスなどの、専門性の高い多様な営業職が誕生しています。

営業職が多様化したことで、キャリアパスの選択肢も広がっています。

デジタル技術の進化によって求められるITスキル

AIやIT技術が発達したことで営業職の属人化の解消によるスキルやノウハウの標準化、営業活動の効率化が実現しています。ナレッジの構築やトレーニングにより、組織全体でメンバー全体のスキルを均一化する、セールスイネーブルメントという手法も誕生しました。

従来求められていた営業職の経験や勘といったスキルはツールやシステムが担うこともでき、未経験から他業種の営業職への挑戦もできるようになりました。その分デジタル技術やITツールを使いこなして結果を出し続ける、知識やスキルが必要です。また、AIは営業活動の効率化にはつながるものの、営業職にはAIにはできない人間ならではの表現力や提案力も求められると言えるでしょう。

オンライン商談への対応

対面のほかオンラインでの商談や取引の場面も珍しくなくなりました。インサイドセールスとして在宅で営業活動を行うなど、多様な働き方も可能です。ただし、オンラインでは伝えることが難しい、雰囲気や感情といった面を相手へ的確に伝える高いコミュニケーション能力や、オンラインツールを使いこなした営業活動に対応できる力も、営業職には求められています。

自分の希望に合わせた営業職のキャリアパスの選び方

営業職の細分化をはじめとした影響から、営業職は将来的に多くのキャリアパスの形成が可能となりました。多くのルートがあるからこそ、自分が将来的にどの道へ進むべきか迷っている方もいるかもしれません。

自分の希望に合わせたキャリアパスの選び方を解説します。

自己分析を行う

自己分析を行うことで、自分の得意な領域や持っているスキル、適性、希望する働き方などを把握できるため、自分に合うキャリアパスを選べます。たとえばコミュニケーション力や体力に自信があるならプレーヤーとしてプロを目指す、タスク管理能力や傾聴力が高く、適切な目標設定が得意ならマネジメント職、といったようにです。

自己分析によって、自分では気が付かなかった新しい能力や可能性が見つけられることもあります。

自社や転職先の事業フェーズを見極める

各企業の事業フェーズによって、求められる人材や職種は異なります。たとえばスタートアップ企業の開業時なら様々な新規業務や状況に対応できる柔軟性、成長期ならより多くの利益を得られる企画力などです。自社や転職先企業のフェーズに合うキャリアパスを選ぶことで、企業のニーズに合致する人材として、長期的なキャリア形成も可能となるでしょう。

キャリアビジョンを形成する

最終目標となる将来のキャリアビジョンを具体的に描くようにしましょう。たとえばマネジメント職として役職を目指す、独立や起業をする、などです。最終的なキャリアビジョンを実現できるキャリアパスを選ぶことで、将来自分が目指す仕事や立場への近道となります。

営業職で得られる転職に活用できるスキル

営業職では多様なスキルを得られるため、実績を積むことで他職種や他業種へのキャリアチェンジも選択肢となります。キャリアパスの選択肢を広げるのにも役立つ、営業職で得られる具体的なスキルを解説します。

コミュニケーション力

営業の基礎となるコミュニケーション力は、製品やサービスを顧客へアピールすることはもちろん、顧客との信頼関係構築にも必要です。

問題解決能力

顧客の課題やニーズを理解して、最適な提案を行う能力です。

ヒアリング力

話から顧客の潜在的なニーズや悩みを引き出すヒアリング力は、サービス業や企画などにも活用できるでしょう。

交渉力・調整力

相手と自分の希望を折衷できる交渉力や調整力といったスキルは、顧客だけでなく周辺の利害関係者との関係調整にも役立ちます。

情報収集力

必要な情報を集めて分析する能力は、ふだんの営業活動から培えます。情報収集力は目指すキャリアの業界の動向や市場のリサーチといった、キャリアアップにも活用できます。

論理的思考力

ロジカルシンキングとも呼ばれる論理的思考力があれば、勘や経験ではなくデータから見た客観的な提案が可能です。戦略立案にも活用できるので管理職や上位職へのキャリアアップにも活用できるでしょう。

スケジュール管理能力

顧客との契約から受注、納品までをスムーズに行うスキルです。複数の顧客との商談を組むときにも必要となります。

転職や採用面接に挑戦するために取得したい営業職関連の資格

キャリアパスを描くために有利となる資格を順に解説します。

簿記

経理などで必須となる日商簿記は、企業の資金や売上、純利益などの数字を読み取る能力の証明となる資格です。取得すれば、企業の経営状態に合わせた最適な提案ができる営業職として活躍できます。

ファイナンシャルプランナー

ファイナンシャルプランナーはCFPとAFP、FP技能士1級~3級の資格が存在します。取得することで金融業界や保険業界、不動産業界などの営業職として活躍できます。

TOEIC

TOEICは自身の英語力をスコアとして表せる資格です。TOEICで700点以上のスコアを取得すれば、外国の顧客対応ができたり、外資系企業への転職が視野に入れられたりというように、グローバル人材として活躍できます。

販売士

販売士は流通や経営、販促、マーケティングに関する知識が身につけられる資格です。小売業や卸売業、サービス業だけでなく、営業の管理職として活躍したいときにも役立ちます。

営業職のプロフェッショナルとしてのキャリアプランを成功させるためのコツ

営業職としてのキャリアアップも含めた、キャリアパス実現を成功させるためのコツを順に解説します。

目標を明確に設定する

最終的に達成するキャリアビジョンを目標として設定しましょう。目標達成までに必要な時間を逆算し、計画的に行動することで理想のキャリアパスを歩めます。普段の仕事に対するやりがいを高めることにもつながるでしょう。

スキルアップや自己研鑽を継続的に行う

キャリアパスを構築するうえで、新しい知識を身につけるための勉強や、スキルアップは欠かせません。セミナーや研修に参加するなどの方法で、常に学び続ける姿勢を持つようにしましょう。

業界のトレンドや営業技法などの最新情報を収集し続ける

業界のトレンドや営業手法も時間の経過とともに変化していきます。新しい知識やスキルを得るのと同様に、業界の最新情報や営業としての最新手法などの情報収集も欠かさずに行いましょう。トレンドを抑えることで企業や顧客のニーズに柔軟に対応でき、新しい営業手法を身につけることで業務効率や成約率のアップにもつながります。

顧客を含めて業界内外で人脈を作る

社内外を問わず人脈を広げておくことで、様々なキャリアパスが実現できます。社内の横のつながりを持つことで他部署への異動や他のプロジェクトの参加機会が得られることがあります。社外の人脈を広げれば、新たな顧客獲得や独立起業後にビジネスチャンスを得るきっかけになる可能性もあるでしょう。

プロのエージェントへ相談する

理想のキャリアパスを歩むために転職を検討している場合には、プロのエージェントを利用するのもおすすめです。理想のキャリアパス実現のための的確なアドバイスやサポートが受けられます。

営業職としての成功はキャリアパスの描き方が重要

営業職のキャリアパスを描く重要性や具体的なキャリアパス、キャリアパス実現を成功させるためのポイントを解説しました。営業職は幅広いスキルを営業活動や日々の業務から得られるため、様々なキャリアデザインが可能です。将来なりたい自分を具体的に持ち、キャリアパスをぜひ描いてみましょう。

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この記事の監修者

荒川 翔貴

学生時代に100名規模の営業団体を設立後、大手メーカーで新人賞、売上4,000%増を達成。その後人材業界に転身し、ベンチャー企業にて求職者・企業双方を支援。プレイヤーとして社内売上ギネスを塗り替えながら、3年で事業部長に昇進し組織マネジメントも経験する。

 

現在は株式会社9Eのキャリアアドバイザーチームリーダーとして、入社半年で再び社内ギネスを更新するなど、常に成果を追求し続けている。▶︎詳しく見る

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